コスモプラネタリウム渋谷
コスモプラネタリウム渋谷(東京都渋谷区)
【生解説】有
【料金】大人600円/子ども無料
【周辺施設】建物内に図書館・劇場・ギャラリー
【飲食】エレベーターホールでのみ可(他のフロアに自販機あり)
来訪時期:2022年6月中旬
1957年に渋谷の真ん中に開館し、長きに渡って多くの人々に愛されてきた五島プラネタリウム。
2001年の閉館までついぞ訪れる機会には恵まれませんでしたが、2010年に満を持してこちらの渋谷区文化総合センター大和田に待望のコスモプラネタリウムが開館。
ずっと行きたい気持ちがありつつもどうしても渋谷という自分には賑やかすぎる街に足が向かず、ようやく行く機会を持つことができました。
駅から距離は近いはずなのに歩道橋ルートの難易度が高すぎてなかなか順路に辿り着けません。
交通誘導の方に道を聞いてようやく坂道の入口まで到着。
そこからはもう路地の坂道を上っていけば間違えようのないドームが見えてきます。
一見するとただの綺麗なオフィスビルなので、上を見上げない限りはここにプラネタリウムがあると思わないかもしれません。
プラネタリウムは12階です。
今回は16時から今夜の星めぐり(生解説)を見ます。
入口がまた複雑で、ロビーフロアと一階は別物だったりします。
こちらはロビーフロアの入口。
どちらからでもとりあえずエレベーターに乗ればOK。
想像していたよりずっとこじんまりとした施設で好感度爆上がりしました。
もっとがっつり観光客向けの娯楽施設のような雰囲気を想像していましたが、エレベーターで耳がキーンとなりがら12階に降りるとすぐ目の前に券売機があり、あとはちょっとした展示、待機列が全て収まるコンパクトなロビーのみのシンプルな空間。
スケジュールも各解説員の魅力を堪能できるように組まれてる感じが良い意味で意外でうれしかったです。
全解説員に二つ名がついているのは把握していたのですが、「この解説員さんの話を聞きたい」と訪れるお客さんが多い証拠なのかもしれませんね。
入場開始は5分前から。
16時からのチケットを購入し、展示を見てのんびり待機します。
五島プラネタリウムだった頃の資料や投影機のパーツの展示など、テンション上がります。
世界で最初にプラネタリウム投影機を作ったドイツのカールツァイス社のプラネタリウム。
五島プラネタリウムで使用されていたのは東ドイツ製のカールツァイスイエナ。
世界中で使用されていたため、言語もドイツ語版・英語版・日本語版が用意されていたそうです。こちらではドイツ版が展示されていました。
デジタルが普及する前、投影で映像を出すために使われていたというスライド。
このアナログ感……!
反対の壁にはプロジェクションマッピングで黄道12星座が輝いており、こちらで写真を撮ってる人が多かったです。
列形成の目印もかわいい。
さて、いざ時間になりドームの中に入るとすでに伝説のプラネタリアンこと村松氏が入場者に穏やかな小気味の良いトークを披露し、がっちり客席の心を掴んでおりました。
中央に投影機があり、席は基本どこに座っても正面が南に向くスタイル。
コンソールは一番後ろです。
投影は前半に今日の星空、後半に今回のテーマという王道形式で、心地よい語り口に夢心地になりながら南半球の星空の世界を堪能しました。
本当に耳に心地よすぎて、正直ちょこちょこ意識は飛んでいました。
生解説はやはりオーソドックスが一番ですね。
水戸黄門のような安心感。
ところで素晴らしかったのは投影中のマナーの良さ。
初めてプラネタリウムに来たであろう渋谷の若者たちもみんな静かにスマホも出さず鑑賞していて素晴らしかったです。
立地的にも施設の特性的にも、プログラム的にも静かに鑑賞したい層が多かったのかもしれません。
投影後は同施設の2階で五島プラネタリウム時代に使われていたカールツァイスイエナⅣ型投影機を展示しているということで覗いてみます。
エスカレーターでもエレベーターでも行けます。自販機もある。
ありました。図書館の目の前ですね。
カッコイイ!
1957年から2001年まで44年間の現役生活を終え、この場所から静かに渋谷の街を見守っていました。
真横にあるこもれび大和田図書館。
結構親子連れの方が利用しているようで、ここが渋谷のど真ん中であることを忘れてしまいそうなほどゆったりとした静かな空間でした。
帰り際にふと振り返ってみると、よく見たら外からも投影機が見えてました。
また他の解説員さんの投影も聞きに来たくなるな~~。